2009年6月30日火曜日

09 第10回

課題2:動くおもちゃのしくみ(その4)

今日はやはり雨。毎年この授業のプレゼンの日(というか原田の授業のプレゼンの日)は80%雨なんです。いわゆる「雨男」ということですか。「模型の準備、大変だな」と心配していましたが、どのチームもしっかり準備してきてくれました。

中間発表会:模型を利用してインフォグラフィックス作品をプレゼン

この授業では、「説明したこと(仕方)を記録に残す」ということを大切にしています。学生にはありがちなのですが、口で説明している内容と、表現された内容が一致しないことが多いからです。ことばでわかりやすく出来たなら、それを視覚的に表現できれば確実に分かりやすい作品に近づける。それがこの授業での表現活動の進め方です。
今回の中間発表も、各グループの模型を使った説明はとても分かりやすくなっていました。でも、それがインフォグラフィックス作品に反映されていない。おもちゃの形のトレースや、レイアウトの見た目だけの奇麗さに意識を奪われているようです。
先ず内容ありき。これが、最終作品に向けての課題ですね。
こま
クラッシュボール
ゴム動力飛行機
ラジオメータ
ポンポン船
ヘリコプター
ゆびはぶ
ジャンプポッド
ペットボトルロケット
パタパタ
ブンブンごま
模型を使ったプレゼンテーションは、きっとチーム内でも議論されて何度も説明しあったと思います。だから、(ことばの)表現もうまくなった。インフォグラフィックスも同じです。決め打ちで、レイアウトをつくり始めないで、まず模型で説明した通りに、各要素の説明を何度も図にしてみましょう。それを説明順の通りに並べてみて、はじめてレイアウトを考えることができるのです。
作品の質を上げるためのヒントとして、本日の講評で話したポイントをまとめておきます。
内容を概括するタイトルをつける
表現作品のネーミングです。おもちゃの名前がタイトルでは、しくみの科学的説明から遠過ぎます。しくみの説明に使われるキーワードをタイトルに積極的に盛り込みましょう。※タイトルは最期に付けてもかまいません。最初にタイトルで悩んでしまうと先に進めなくなりますよ。
紙面全体の印象が伝いたい内容の概括になっていること
今日発表された作品は、説明の中心的な部分が画面の端に追いやられていました。「科学的なしくみ」がテーマですから、「科学的なしくみ」が表現の中心になければなりません。

動的図解表現(DIG)への展開

作業内容も徐々にハードルが上がっていきますが、来週はFlashなどを用いて映像:動的図解表現(DIG)の制作も加わります。そしてあっという間に再来週、作品の最終プレゼンテーションです。映像表現の絵コンテが来週までの宿題です。

※提出作品の仕様
備忘録的にここに書いておきます。
・インフォグラフィックス作品:A3サイズ(縦、横は自由)最終的に、A4冊子として綴じられることをこころの片隅においておいてください。
・DIG作品:画面サイズ=縦横800pix×600pix フレームレート=3fps 15秒から30秒程度の長さを目安に、長くても1分以内。Flashや3DSMAXなどで制作。

2009年6月23日火曜日

09 第9回

課題2:動くおもちゃのしくみ(その3)

インフォグラフィックスの制作

今日はコンピュータ室での制作活動です。

二週間も空いてしまったので、みんな記憶喪失になっていたらどうしようかと心配しましたが、さすが・・・ちゃんとプロジェクト再開し、ホッとしました。
念のため確認しておきますが、今回の表現は「しくみの説明」がテーマです。単なる「オモチャの使い方」に留まってしまわないように、紙面全体の印象が「どんなしくみ?」という問いの答えに見えるような表現を期待しています。
さて、来週は中間発表。
模型とインフォグラフィックスの作品の関連をうまく発表して欲しいと思います。

2009年6月9日火曜日

09 第8回

課題2:動くおもちゃのしくみ(その2)

模型によるプレゼンテーション

例年、こういうプレゼンの日は雨が降るのですが、今回は薄曇り。原田はホッと胸をなでおろし、授業に向かったのであった・・・。

ということで、発表してもらいました。
今回のプレゼンテーションの目的は、作品の発表ではなくて、説明のシナリオを作る、という点にあります。つまり、模型を使って説明してみることで、何をどう伝えたいか、伝えるべきかを確認しようと言う訳です。よって、メンバーは発表者と発話の記録者、説明写真の撮影者という役割分担をして、プレゼンテーションに臨みました。






プレゼン中の姿を写真で撮ってみると、既にこの時点で、面白そうか解りにくそうかが見えているとも言えますね。
補足として、以下もポイントか。

・調べて発見したことは、他の人にも話したくなるもの。そういう気持ちが生まれるところまで深く掘り下げて調べてほしいものです。
・その説明が、チームメンバーの感想や推測にとどまらないよう、専門家のチェックを受けてほしい。

今日のぼやき
一応先週で個人作品は終わった訳だけれども、「さらにバージョンアップしたので見てください」という学生はいなかったなぁ。

2009年6月2日火曜日

09 第7回

課題2:動くおもちゃのしくみ(その1)

プロジェクがトスタート!
今回の課題は「動くおもちゃのしくみを科学的視点から説明する」です。

今回はチームでの活動で結果を出す!

前回の個別課題との違いは、大きく二点。
◎科学的視点から:専門家も納得の表現、博物館での展示を想定して
◎説明する:模型で、インフォグラフィックスで、DIGで。解りやすく、簡潔に、しかも魅力的に、かっこよく(かわいく)
想定するオーディエンスは一般の人々(中学生以上)。大人が納得、観て喜ぶ表現を目指してくださいね。

今日はオリエンテーションとテーマ設定、資料調査が主たるミッションでした。

個人作品ver.2.0

前回からの宿題は、個人作品のバージョンアップ、でした。今回も壁に貼って、全員で共有。

時間配分の都合上、横溝先生と原田でチェック、学生たちが企画会議をしている間に付箋を使ってアドバイスのコメントを貼っていきました。



こんな感じで、それぞれちょっとずつ進化していました。・・・が、原田としてはこれでは物足りない。


どこをどうして欲しかったか、わかりますか?
・各要素の向きには意味がある(前回、実験までして説明したよね。無意識に向きを決めてはいけない。メンタルモデル、マッピング)
・そろえるべき部分は徹底してそろえる(微妙に大きさが違う、というのが最も見る人を混乱させる)
・意味のまとまりは明示的にグループ化する(錯視などの視覚の現象性を活用せよ)
覚えていますか?
・要素の数は最善ですか?(分解写真的な表現、何コマ用意すれば最適な説明量になるでしょうか?)
・一番重要な部分が、一番目立つようになっていますか?(視線の誘導、配色。自己満足になってるんじゃない?)
無意識に並べてしまうのが一番ダメな表現です。

先週、人気があった作品はなぜかトーンダウン、前回から格段に質のあがった作品もあり、どうなっているのやら(汗)。
表現に「ここまで」という限度はないのです。まだやってよい、と言われたら(言われなくても)これでもかというくらい、手を動かしてほしいのだがなぁ。

教科書:入門Webデザイン

今日やっと、この授業で使う教科書を配布できました。

最近はデザインに関する書籍も色々あるので、それらにリンクするハブとして、またデザインの「ことば」を使えるようになるための入門書として活用してほしいと思っています。
また、マルチメディア検定もぜひ受検してみてくださいね。履歴書に書くネタが増えますヨ。
書籍・検定に関する詳細はこちら
CG-ARTS協会:http://www.cgarts.or.jp/